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サトウの切り餅 越後製菓が先に販売していた 【特許申請日時の差】 [グルメ]

包装餅で業界2位の越後製菓が
業界1位の佐藤食品工業に59億4000万円の損害賠償などを求めて訴えていました。

その判決が3月22日に出ました。

「サトウの切り餅」を巡る特許権侵害訴訟で、知財高裁(飯村敏明裁判長)は22日、競合する他社の特許権を侵害していると認めた昨年9月の中間判決を踏まえ、佐藤食品工業(新潟市)に製造・販売差し止めと製造装置の廃棄のほか、約8億円の支払いを命じる判決を言い渡した。
(yomiuri onlineより引用)

凄い判決が出ましたね。
今後どうなっていくのか気になるところです。

ここで佐藤食品工業が取った戦略について考えてみます。

ランチェスター戦略では,業界1位を強者と呼び,
どれほど僅差であろうと2位以下をすべて弱者と呼びます。

弱者が取る基本戦略は「差別化戦略」です。

一方で強者が取る基本戦略は「ミート戦略」です。
「ミート」とは「同質化」「模倣」を意味します。
簡単に言えば「マネる」ということですが,
「差別化」として取ってきた戦略を「差別化でなくす」ことを意味します。

つまり「同質化」することによって,そのインパクトを薄めたり,
なくしたりします。

まぁ後だしじゃんけんのようなものですね。

今回の場合,弱者である越後製菓が差別化のために,
「切り込み」を入れた餅の販売を開始しました。

その後,強者である佐藤食品工業がミート戦略によって,
同類の商品「サトウの切り餅」の販売を開始しました。

その結果,切り込みが入ってる餅と言えば,
「サトウの切り餅」と思ってしまうほど有名なものとなり,
越後製菓が先に販売を開始していたことなど,
誰も分からない状態になってしまいました。

ただ,今回のミート戦略は失敗だったのかもしれません。
越後製菓が切り餅に関する特許を取っていたためです。

その特許権を侵害したことによって訴訟問題に発展したということですね。

ちなみに特許の出願日は以下の通りです。

【越後製菓】
出願:2002年10月31日
公開特許公報
その後追加したもの

【佐藤食品工業】
出願:2003年7月17日
公開特許公報

今後は「特許がどこまで認められるのか」が問題となってくると思います。

あれもこれも特許権を侵害しているからダメということになると,
新しい商品が誕生しないことになります。

特許って難しいですね・・・

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